最強のクラッチ for ハーレーダビッドソン

アメリカのカリフォルニア州にあるAIM Corp.がCF2クラッチを改良し新しくリリースしたのでご紹介します。

実は、このクラッチ！本当にスゴイんです！

細部に至まで計算し尽くされており、私の知る限り現在ハーレーダビッドソンの純正プライマリーカバーに収まるクラッチとして最もスマートで強力なクラッチです。

フルアジャスタブルクラッチなのでストックエンジンから２００馬力を超えるモンスターエンジンまで対応することが可能です。

しかも、その他のクラッチであれば２００馬力を超えるようなエンジン用にクラッチをセットアップした場合、クラッチレバーが重くなり過ぎてすぐに手が疲れてしまい、まともに乗ることができませんが、AIMのCF2クラッチは違います！！

ロックアップクラッチは、通常エンジンの回転が上がれば上がるほど遠心力によりプログレッシブにプレッシャーが上がっていきます。

そのため、錘が重すぎると高回転時でクラッチレバーが重くなり過ぎて握れなくなりクラッチを切ることができなくなるので、ストリート用では軽い錘しか取り付けることができませんでした。

AIMをこの問題を解決するために特許でもあるリミッター"Constant Force"を考案しました。つまり、殆どのV-Twinエンジンが最大トルクを発生する3500~4000RPMでロックアップのプレッシャーの上昇を止めることに成功し、必要以上にクラッチレバーが重くなることが無くなりました。

このリミッターは、解除することもできドラッグレースやボンネビルなどの最高速トライアルにも非常に有効です。

また、クラッチスプリングも出来るだけスムーズにクラッチレバーを操作できるように通常の丸線スプリングではなく、スプリングレートが低い四角線のスプリングを使用。

スプリングの強さも３種類ほど用意されており、組み合わせによってスプリングのプレッシャーも細かく調整可能で、更に付属のシムを使うことにより、より細かく調整が可能です。

ロックアップの錘も仕様に合わせて調整可能です。

これらの仕様変更は、全てダービーカバーを外すだけで可能なので、レース場でも簡単に設定変更を行うことができます。

クラッチプレートには、ケブラーを使用、純正よりも１枚多い１０枚のフリクションプレートを使用しています。

クラッチの性能を上げる場合、フリクションプレートの枚数を増やすことは非常に有効です。だからと言って増やし過ぎるとクラッチが切れにくくなるので、現状のハーレーのクラッチリリースメカニズムを考慮した場合、バランスの良いところで１０枚がベストの枚数になります。

このCF2クラッチであれば、本格的なドラッグレーススタートを楽しむことが可能です。

スタート時にエンジン回転数を５０００RPMなどの高回転にキープしたままクラッチレバーをダンプする（弾く）だけでロケットスタートが可能にあります。

つまりスプリングのプレッシャーを軽くしておき、スタート時はフロントが浮き過ぎたり、リアタイヤがブレイクしない絶妙なところに調整し、クラッチを滑らします。そしてスタート後はロックアップのプレッシャーによりクラッチが滑らないようにします。

できれば、ピンゲルのクイックシフターなどを併用しクラッチを切らずにシフトアップできるようにすると最高です！！

これが、ドラッグレース大国アメリカの遊び方なのです！！

このクラッチは、２２０馬力を超えるモンスターエンジンでボンネビルでの最高速トライアルで世界新記録を出したHiro Koiso氏のバイク、T-man Performanceの２0０馬力を超える世界最速バガーにも使用されています。

２００７年以降のBig Twinモデル（２００６年のダイナを含む）に対応。１９９０〜２００６年までのBig Twin用も対応する予定です。

（写真：黒い方が旧バージョンで、シルバーが新バージョンになります。最終的には新バージョンも黒／オレンジになる予定です。）

ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。